- Chrome OS
- 低スペックのOSにダウンロードするときの事前用意
- 解凍
- ファイル書き込み
- BIOS設定
- OSの起動
- ダウンロード中に無線LANが使えないときの対処法
- SSD、HDDにダウンロードする方法
- まとめ
Chrome OS
Chrome OSとは、Googleが設計・開発したOS(オペレーティングシステム)の事で、Google Chromeブラウザを使用する事を目的としたLinuxカーネルベースのOSです。小型軽量ノートパソコンで有名なChromebookに搭載されています。
Chrome OSは、Googleの製造パートナーメーカー向けにプリダウンロードされたOSなので、Chrome OS単体での一般の配布は行っていません。
しかし、Chrome OSのオープンソースコードとして「Chromium OS」が公開されており、このOSはChromebookではない一般のパソコンにもダウンロードが可能です。
軽さが特徴のGoogleのOSのこと
Chromebookではない一般のパソコンにダウンロードすることが可能なChrome OS(Chromium OS)は、とても軽量なOSだということが最大の特徴です。Google Chromeブラウザで使用しているアプリなどがサクサク動きます。
ですから逆を言えば、もう使わなくなった低スペックのノートパソコンや少々型落ちの中古品で安く売られている低スペックのパソコンにダウンロードすることが可能です。
低スペックパソコンでも使用可能なとても軽量なOSですが、普通にブログやSNSの作成、YouTube動画の見ることなどは問題なく行うことが可能です。
また、Googleウェブストアのアプリも使用することが可能です。日頃からGoogle Chromeブラウザを使用している方にとっては、低スペックのパソコンにChrome OS(Chromium OS)をダウンロードしても、問題なく使用することが可能です。
低スペックのOSにダウンロードするときの事前用意
Chrome OS(Chromium OS)を低スペックのパソコンにダウンロードしてみようと思う場合、Chrome OS(Chromium OS)をダウンロードする前に、幾つかの事前用意をしておく必要があります。
事前用意の手順
Chrome OS(Chromium OS)のダウンロードの事前用意しておくべきもののひとつは、USBメモリです。FAT32でフォーマットされているもので4GB以上、できれば余裕を見越して8GBのUSBを用意しておく必要があります。
そして、Googleアカウントは必須です。もしGoogleアカウントを所持していなければ、Chrome OS(Chromium OS)をダウンロードする前にアカウントの新規作成をしておく必要があります。
インターネットのLAN接続の環境をチェックしておくことも必要です。無線LAN搭載のパソコンでも使用可能なとの説明もありますが、低スペックパソコンとChrome OS(Chromium OS)の相性の問題により、無線LANを認識できない場合もあるようです。
ですから、有線LAN接続の方が無難だという意見が沢山あります。当たり前のことですが、Chrome OS(Chromium OS)はインターネットに接続されていなければ何も行うことが可能でせん。
その場合の対処法として後にも述べますが、念のためLANケーブルやアダプタの用意が必要かもしれません。
また、7ZipなどのZipファイルの解凍ソフトが必要です。自分自身のパソコンにZipファイルの解凍ソフトをダウンロードしているかどうかを事前にチェックしておく必要があります。もし、ダウンロードしていなければ公式サイトから無料でダウンロードすることが可能です。
加えて、imgファイルをUSBメモリに書き込むソフトもChrome OS(Chromium OS)をダウンロードしたいパソコンにダウンロードしておく必要があります。
ダウンロードしたいパソコンにGoogle Chromeブラウザもダウンロードしておきます。これまでGoogle Chromeブラウザを使用していたのであればChromeブラウザを最新バージョンに更新しておきます。
これらの事前用意事項をチェックしたら、Chrome OS(Chromium OS)をパソコンにダウンロードします。
Chrome OSのダウンロード
Chrome OS(Chromium OS)には、大きく分けて3種類あります。「Chromium OS」と「Chromium OS カスタムビルド版」と「CloudReady」です。
「Chromium OS」は、最も開発が進んでいるChrome OSですが、使用するのでに自分自身でソースコードをビルドする必要がありますので、難易度が高く、上級者向けのOSです。
特別何もこだわりがなければ「CloudReady」をダウンロードするのが一番利用しやすいとの口コミが多く見られます。
「こちら」を押してダウンロードの使用方法をチェックする
Cheome OS(Chromium OS)をダウンロードするには、Chrome OSの公式サイトにアクセスします。ダウンロードの使用方法や問題が起きた場合の対処法などをチェックしたい時は、説明文の中の「こちら」を押します。
Chrome OS公式サイトのホーム画面を下にスクロールすると、「ディレクトリ」に、ファイルのアイコンがあります。毎日のようにChromium OSビルドが提供されていますので「毎日」を押し、新しい日付のイメージファイルをダウンロードします。
ファイル名が「CARMOS-日付、img、7z」と表示されているzipファイルは、ARMアーキテクチャのCPU向けです。「Camd64OS-日付、vdi、7z」と表示されているイメージファイルは、Virtualboxなどの仮想環境用です。
もし、新しい日付のイメージファイルをダウンロードしてもうまくできない場合は、パソコンの低スペックが原因だと思われますので、ちょっと古い日付のイメージファイルをダウンロードしてみることが可能です。
Directory Listing of . (Chromium OS Builds)
解凍
事前用意を終え、Chrome OS(Chromium OS)をパソコンにダウンロードしたら、次はダウンロードしたZipファイルを解凍ソフトを使用して解凍します。
OSを解凍する手順
Chrome OS(Chromium OS)ファイルをダウンロードしたら、ダウンロードしたフォルダを開きます。ダウンロードファイル名がブラウザ画面の下部にあるのであれば、そこからフォルダを開きます。分からなければ、画面上部右側の「Ξ」を押します。
メニューの一覧が表示されたら、その中の「ダウンロード」を押します。ダウンロードしたファイルが最新のものから表示されていますので、その中からChrome OS(Chromium OS)ファイルを押します。
7zipなどの解凍ファイルがパソコンにダウンロードされていれば、画面に「展開」という表示があります。「展開」をクリックするとすぐにファイルの解凍が始まります。解凍が無事に終了すると、「、img」が末尾に付いた解凍ファイルが作成されます。
ファイル書き込み
Chrome OS(Chromium OS)をパソコンにダウンロードして起動させるには、USBメモリにファイルの書き込みを行う必要があります。
イメージファイルをUSBメモリーに書き込む手順
zipファイルの解凍が終了して末尾に「、img」の解凍ファイルが作成されたら、書き込みソフトの「Win32 Disk Imager」を起動して、イメージファイルをUSBメモリに書き込むことが可能です。
「Win32 Disk Imager」は、「、img」ファイル形式に対応している書き込みソフトですので、Chrome OSの場合におススメです。用意しておいたUSBメモリをパソコンに挿します。「Device」をUSBメモリに設定します。
フォルダアイコンを押して、末尾が「、img」のChrome OS(Chromium OS)のイメージファイルを選びます。「Write」をクリックすると、USBメモリへの書き込みが始まります。10分程待てば、書き込みが終了します。
USBメモリへの書き込みが終了すると「Complete」画面が表示されますので「OK」を押します。「Exit」を押したら、書き込みソフトを終了します。
BIOS設定
Chrome OS(Chromium OS)イメージファイルをUSBメモリへの書き込みが終了したら、USBメモリからOSを起動可能なようにするのでに、「BIOS」の設定を変更する必要があります。
BIOSの設定の変更手順
「BIOS」とは、マザーボードに設定されているパソコンの重要なプログラムの事です。普通にパソコンを使用している場合はよほどのことがない限り、BIOSの設定を変更する必要はありません。
しかし、USBメモリから起動可能なようになるためには、どうしても設定変更が必要です。使用しているパソコンの機種によって、BIOSの設定画面の表示の仕人は若干違いがありますが、大半のパソコンは「F2」か「Delete」キーをクリックすると表示されます。
BIOS設定画面が表示されたら、「Boot」の項目でUSBメモリの起動順位を「最上位」に変更します。
何行かの英語の文章が表示された後に、「Chromium OS」のロゴが表示されて、ログイン画面に移行したらBIOS設定の変更が終了です。
もし、USBメモリからの起動への設定変更ができない場合は、パソコンの機種ごとのBIOS設定画面の表示方法や変更方法をネット上で検索してみるとよいかもしれません。
OSの起動
BIOS設定が無事に終了したら、後はダウンロードしたChrome OS(Chromium OS)を起動させます。
OSを起動する手順
パソコンにUSBメモリを挿して、いつもの方法で普通に起動させます。BIOS設定が終了していれば、USB起動でChrome OS(Chromium OS)が立ち上がるはずです。
ぱっと見た目は、今までのGoogle Chromeブラウザとあまり変わりはないように見えます。ログイン画面が表示されますので、GoogleのアカウントIDとパスワードを記入し、WiFiの設定を行います。
メイン画面左下にあるメニューアイコンをクリックすると、検索ウィンドウが表示されます。
「All Apps」をクリックすると、Google Chromeユーザーでしたら、これまで使用していたダウンロード済みのアプリやパスワードの設定、見ること履歴などの設定が引き継がれているので、これまでと同様使用することが可能です。
ダウンロード中に無線LANが使えないときの対処法
OSを起動させてログイン画面でGoogle IDとパスワード、WiFiの設定が終了したらあとは普通に使用することが可能です。
しかし、Chrome S(Chromium OS)をダウンロードしたパソコンに無線LANが内蔵されている場合、無線LANのWiFi設定を行ってログイン可能ですが、ログイン後無線LANを認識できない場合があります。ネット上の口コミでもそういう意見が見られます。
パソコンというよりもChrome OS(Chromium OS)が認識できないことが理由のようです。無線LANを使用できない場合の対処法についてご解説します。
対処の手順
Chrome OS(Chromium OS)がパソコンの無線LANを認識できない場合の対処法には、幾つかあります。
有線LANで接続する
無線LANを使用できない場合の対処法の一つは、有線LANで接続することです。無線LAN内蔵のパソコンであっても、LANケーブルを接続するLANポートがついている場合があります。
LANポートがついているパソコンの場合は、LANケーブルをWiFI機器あるいはWiFiルーターとパソコンをつなぐことにより、インターネットを使用することが可能です。
外付け無線LANの子機で接続する
LANポートがついている場合は有線ですぐに接続することが可能ですが、最近は無線LAN搭載ノートパソコンが主流ですので、LANポートがついていないノートパソコンも多く見られます。例えば、Chromebookには、LANポートは付いていません。
その場合の対処法として、外付け無線LANのアダプタ子機を購入することが可能です。アダプタの種類には幾つかありますが、USB Ethernet変換アダプタであれば使用する事が可能で、大体2,000円~3,000円程度で購入することが可能です。
そのアダプタのUSB側をパソコンのUSBポートに接続し、もう一つの側にLANケーブルを接続するという対処法によってインターネットにつながります。
SSD、HDDにダウンロードする方法
Chrome OS(Chromium OS)がUSBで無事に起動可能なことをチェックしたら、SSD、HDDにChrome OS(Chromium OS)をダウンロードすることが可能です。
ダウンロードの手順
まず、Chrome OS(Chromium OS)を起動させます。次に「Ctrl」+「Alt」+「T」キーを同時に押します。すると、ブラウザ画面にターミナルとも呼ばれる端末が表示されます。「crosh>」というプロンプトのところに「install、dev、sda」と記入します。
「Enter」を押して、「Password:」と表示されたら、「Password」と記入して「Enter」を押します。
「Are you sure(Y、N)」と表示されて、本当にSSD、HDDにダウンロードしてもよいかのチェックが求められますので、良ければ「Y」と記入して「Enter」を押します。すると、SSD、HDDへのダウンロードが始まります。
ダウンロードが終了したらいったんログアウトして、画面左下にある「終了」を押します。パソコンがシャットダウンするのを待ちます。パソコンがシャットダウンしたことをチェックしたら、USBメモリをパソコンから抜き、再度電源を入れてパソコンを起動します。
今度は、USBメモリではなく、SSD、HDDからChrome OS(Chromium OS)が起動されることになります。
まとめ
Chrome OS自体はもともとChromebookという特定の端末での動作を目的としたOSです。一般に公開しているChromium OSは低スペックのパソコンでも使用することが可能ですが、やはりダウンロードがうまくできないパソコンもあります。
Chrome OS(Chromium OS)の種類の中のCloudReadyは、ほぼどの低スペックのパソコンにでもダウンロード可能なようですが、ダウンロードする前にCloudReadyの提供会社であるneverware社の公式サイトにてサポートデバイスをチェックした方が無難です。
もし、ダウンロードするのでにパソコンを購入しようとしているならなおさらチェックすることをおススメします。そして、Chrome OS(Chromium OS)のメリットとデメリットもきちんとチェックして使用する事が必要です。
色々な対処法などをチェックして落ち着いて行うことにより、ダウンロードがうまく行くこともよくあります。Chrome OS(Chromium OS)をダウンロードすることにより、低スペックのパソコンをもう1回有効活用することが可能です。