USBへの書き込みが禁止される原因はいくつかあります。まず最初は、なぜ書き込みが禁止されてしまうのか見ていきましょう。
USB メモリーの書き込み禁止スイッチがロックされている
USBメモリー本体に何かしらの設定をオンオフ可能なスイッチが付いていることがあります。この書き込みスイッチがオンになっているときは、USBメモリへの書き込みができず、読み取り専用メモリーとして扱われます。
もし書き込み禁止スイッチがオンになっていると「このディスクは書き込み禁止になっています」とエラーが表示されてしまうので注意しましょう。
Windowsファイルシステムの破損
USBデバイス回りにアクセスするのでのWindowsファイルシステムが破損していた場合、その影響でUSBメモリへの書き込みに不具合が発生することがあります。特定のパソコンでだけ書き込みができない場合はこの症状が考えられるので、サブパソコンがあるならそちらで書き込み可能なのか試しましょう。
レジストリキーの誤設定
USBメモリ接続設定関係のレジストリキーの設定が間違っていた場合、正常に接続できたとしても書き込みができないときがあります。この場合、USBメモリに不具合があるのではなくWindows側がUSBメモリへの書き込みを禁止しているだけです。
物理的に壊れた(寿命を迎えた)
長年同じ USB メモリを使用していた場合、単純に寿命を迎えて誤動作を起こすようになった可能性があります。
一般的なUSBメモリの寿命は平均3年程度、かなり良質なものでも10年程度と呼ばれているため、心当たりがある人は買い替えを検討した方がいいかもしれません。
USBへの書き込みを禁止を解除する方法
USBへの書き込み禁止を解除する方法は大きく分けて四つあります。
症状によってとるべき対処方法が異なるので、一つ試してダメだった場合は別の方法を試してみてください。
書き込み禁止スイッチをオフにする
USBメモリ本体の書き込みスイッチは物理的な方にしないと、どの設定を変更しても書き込み禁止が解除されないと思います。書き込みスイッチがある場合はUSBメモリ側面にオンオフ切り替えスイッチがついていることが多いので、1回チェックしてみましょう。
何回チェックしても書き込みスイッチがオフになっている、そもそも書き込み禁止スイッチが存在しない場合は後述するディスク設定の変更なら別の方法を試してください。
ディスク設定を変更する
Windows10ではUSBメモリなどの接続ドライブのアクセス権限などは設定可能な機能があります。その機能を使用して書き込み禁止になっているかどうかをチェックし、そのまま解除することが可能です。
まずタスクバーに「diskpart」と記入し、でてきたアプリケーションを実行してください。
アプリケーションを起動してコンソールウィンドウが表示されたら、「list disk」と記入し、接続中ディスクドライブを一覧表示します。
すると接続中のディスクドライブが一覧表示されますが、この中から容量を参考に書き込み禁止になっているUSBメモリを見つけ出し、何番目のディスクか調べてください。
USBメモリを特定できたら、「select disk ○(数字)」と記入し、ディスクドライブの選択状態を変更します。
例えばUSBメモリがディスク2だった場合は、「select disk 2」となります。
次に、書き込み禁止を解除するコマンド「attrib disk clear Readonly」を記入してエンターキーで実行します。
スペルをタイプミスしてはいけないので、コピー&ペーストを活用するといいと思います。
これで書き込み禁止が解除され、USBメモリにファイルを書き込むことが可能なようになるはずです。
レジストリキーを修正する
何かしらのミスでUSBメモリへの書き込みを制御するレジストリキー(ライトプロテクト)の設定が間違った状態になっていることがあります。その場合は以下のやり方で修正します。
タスクバーに「regedit」と記入してレジストリエディタを起動してください。
レジストリエディタを起動したら、左側のフォルダツリーを使用して以下のフォルダにアクセスします。
「コンピューター¥HKEY_LOCAL_MACHINE¥SYSTEM
¥CurrentControlSet¥Control¥StorageDevicePolicies」
ちょっと長くて大変ですが、どの環境も同じフォルダに設定ファイルがあるので順番に辿っていきましょう。
フォルダを見つけたら、右側にある「writeprotect」をダブルクリックしてください。
ここの数値が1になっていたらWindowsから外部ディスクドライブへの書き込みを禁止している状態です。書き込み禁止を解除したい場合は、ここの数値を「0」にしてください。
これでUSBメモリなどへの外部ディスクドライブへの書き込みが可能になります。
ちなみにレジストリエディタでStorageDevicePoliciesフォルダがない場合は、書き込み禁止を行う設定がレジストリにて行われていません。なので、書き込み禁止になっている原因は他にあるということなので、別の対処方法を試してみてください。
USBをフォーマットする
これは メモリーの書き込み禁止を解除する方法の中で一番最後に取るべき方法です。USBメモリーをフォーマットして書き込み禁止の設定事全部消してしまおうというかなり強引なやり方です。
必ずバックアップを取ること
この方法を使う場合、必ずバックアップを取っておいてください。設定以外にもUSBメモリに保存されているあらゆるファイルが消去されるので、バックアップをとっておかないと全部が消えてしまいます。
書き込み禁止状態でも読み取りは禁止されないので、Cドライブでもどこでもいいので復元可能な場所にコピーしておくようにしましょう。
フォーマットやり方
ディスクドライブを扱うことに特化したフリーソフトを使用することもアリですが、フォーマットするだけであれば Windows 10の標準機能で行えます。
まず、エクスプローラーからフォーマットした USB メモリーを押します。
次にエクスプローラー上部メニューを「ドライブツール」に切り替えます。この中にある「フォーマット」を選びましょう。
すると、どういう設定でフォーマットを開始するのかが表示されます。基本的にはこの設定を変更する必要はありません。
むしろ、知識なく変に設定を変更するとUSBメモリーのパフォーマンスが低下したり、そもそもWindowsで使用できないファイルシステムになってしまう可能性があります。
変更するのであればボリュームラベル(エクスプローラーなどで表示するドライブ名)だけにしておきましょう。問題なければそのまま「開始」を押します。
これでUSBメモリーがフォーマットされて書き込み禁止設定を含む全部の設定が消去され、書き込みが可能なようになるはずです。