家計簿アプリの危険性
家計簿をつけることで、何にどれだけお金を使ったのかが、すぐに分かります。よって、貯金もしやすく、お金の管理をするには便利です。家計簿の種類は、手書きの家計簿もありますが、専用のアプリを使用して家計簿をつけることも可能です。手書きとは違い、専用アプリを使えば、書く手間もないため、とても便利で管理しやすいというメリットがあります。
しかし、家計簿アプリを使う上で、気をつけなければいけないことがあります。ここでは、家計簿アプリの危険性や、情報漏洩のリスクについて説明していきます。是非、参考にしてみてください。
銀行・証券会社の口座
家計簿アプリを使用するのでには、銀行のログイン情報をアプリに登録しなければいけません。なぜなら、家計簿アプリと銀行を連携させることにより、入金・出金データをアプリに反映させるためです。しかし、ログイン情報が漏洩してしまうと、銀行のデータを盗まれる危険性があります。
銀行・証券会社では、振込みなどを行うときは、ログイン以外にも、取引パスワードが別途必要になってきます。万が一、家計簿アプリからログイン情報が漏洩しても、銀行の取引パスワードは分からないため、お金を盗まれることは避けられます。
しかし、安易な取引パスワード(生年月日など)に設定していると、安全性は保証可能でせん。お金を盗まれる危険性は充分にあります。1回、設定しているパスワードをチェックするようにしてください。
クレジットカードの情報
クレジットカードの情報が漏洩すると、カード番号などを使用して、勝手に買い物をされるリスクがあります。例えば、ネットショッピングでの決済では、クレジットカードの番号以外に、カードの裏面に記載されている、セキュリティコードを記入しなければいけません。
セキュリティコードを記入することで、不正使用を防ぐようにしているのです。しかし、家計簿アプリに登録するのは、クレジットカードの番号ではなく、ログイン情報のみなので、情報漏洩したとしても、勝手に買い物をされるリスクはありません。
レシートの情報
家計簿アプリでは、レシートの写真をアップロードするだけで、買い物した内容がアプリに登録されます。レシートには、買い物したお店の情報や、買い物した内容が記載されています。もし、レシートの情報が漏洩すれば、地域の特定に繋がり、個人情報が漏洩する危険性があります。
しかし、家計簿アプリには、情報漏洩を防ぐために、通信を暗号化しています。通信を暗号化することで、レシートの情報が漏洩するリスクはなくなります。
家計簿アプリの安全性
家計簿アプリの危険性を解説しましたが、たくさんあるアプリの中で、家計簿アプリの安全性や、セキュリティ管理は大丈夫なのかと、不安になるかもしれません。今から家計簿アプリを使用しようと検討している人は必見です。ここでは、家計簿アプリの安全性や、セキュリティ管理について説明していきます。
アプリでのセキュリティ対策
家計簿アプリでのセキュリティ対策として、アプリの通信を暗号化しています。2048bitのSSL証明書を使った通信方式で、利用者のデータは、別のサーバーで暗号化して保存・管理しています。
また、情報セキュリティマネジメントシステムの国とき規格である、JIS Q 27001:2014の認証を取得していますので、安心して使うことが可能なようになっています。
新方式APIの導入
家計簿アプリでは、新方式であるAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)を導入しています。従来の家計簿アプリでは、利用者の個人情報(ログイン情報など)を、アプリに反映させるために、預けなければいけませんでした。
しかし、新方式であるAPIでは、銀行とアプリの運営会社が連携するので、利用者の個人情報(ログイン情報など)を、アプリに預ける必要がありません。アプリの運営会社は、利用者の情報を何に使うのかを、事前に銀行へ申請しなければいけません。
申請後、銀行は、アプリの運営会社を審査します。審査して、セキュリティ管理などに問題なく、信用可能なと判断した場合のみ、連携します。
連携することで、利用者は、銀行に対して、個人情報をアプリの運営会社へ提供することを承諾するだけになります。よって、家計簿アプリで、利用者が個人情報を記入する必要はなく、アプリから情報が漏洩する危険性はありません。
銀行法の改正
2017年に銀行法が改正されたことにより、オープンAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)公開の努力義務を課すとされています。背景には、銀行と外部企業の連携により、利便性の高い金融サービスを提供することが挙げられます。
銀行は、顧客に対して、残高照会・取引明細・振込などのサービスを提供していますが、API経由で外部企業も顧客情報を使用可能なようになります。アプリの利用者にとっては、家計簿アプリに個人情報を登録する必要がなく、安心して使用でき、セキュリティ面でも高い安全性があります。
よって、これから更に、APIにより銀行と外部企業との連携が進んでいくことが考えられます。
個人でも可能なセキュリティ対策
APIが導入され、銀行と外部企業の連携により、安全性は高くなっていますが、自分自身自身自身でも可能なセキュリティ対策を、説明していきます。
銀行・証券会社の口座の登録は1つにする
家計簿アプリなどに登録する、銀行・証券会社の口座登録は、1つだけにしてください。口座には、貯蓄用と給与所得用など複数あります。しかし、登録して使用するのは給与所得用のみにすることで、もしも情報漏洩したとき、被害を最小限に抑えることが可能です。
家計簿アプリに必要なのは、収入の情報なので、登録は給与所得用の口座のみで問題ありません。いくつも口座を登録することは避け、口座の管理をちゃんとと行ってください。
クレジットカードの取り扱いに注意する
クレジットカードの情報をアプリに登録すると、とても便利ですが、取り扱い管理には充分注意するようにしてください。不正アクセスされた場合、クレジット情報を盗まれて不正に使用されます。高額な買い物をされて、知らない請求が来てしまうことに繋がります。
クレジットカードの情報を登録した場合は、クレジットカードの会員サイトで、ログイン情報をチェックしたり、ログインがあった場合に、メールが届くように設定したりすることをオススメします。チェックすることで、不審なログインがあった場合、すぐに対応することが可能です。
アプリにロックをかける
もしも、アプリを使用している端末(スマホなど)を紛失してしまった場合は、不正にアクセスされて情報が盗まれる危険性があります。しかし、事前にアプリにロックをかけておけば、不正にアクセスされることを防ぐことが可能です。
紛失することはないと思っても、絶対はありません。端末管理を行うだけで、防ぐことが可能ですので、必ずロックに設定するようにしてください。
公共のWi-Fiでは家計簿アプリを使用しない
アプリを使用する場所も注意しなければいけません。公共のWi-Fiは、無料で便利ではありますが、通信自体に安全性がありません。よって、個人情報の漏洩リスクがとても高いと言えます。アプリを使用するときは、使用しないようにしてください。アプリを使用する場合は、キャリアの通信・ご自身の家にあるWi-Fiを使用するようにしてください。
アプリやOSを最新バージョンに更新する
使用するアプリやOSのバージョンが古いままだと、個人情報の漏洩リスクが高くなります。防ぐためにも、アプリやOSはバージョンアップして、最新にするようにしてください。定期的に、アプリが更新対象になっていないかチェックして、対象になっている場合は更新してください。
SNS連携しない
アプリとSNSを連携させることで、更に便利に使用可能な場合があります。しかし、連携するSNSのセキュリティが万全になっていないと、個人情報の漏洩リスクが高くなります。SNSのアカウントを使用してアプリに登録するのは、オススメ可能でせん。
パスワードの使い回しはしない
使用しているアプリが複数ある場合、パスワードは全部異なるものに設定していますか。面倒だからと言って、同じパスワードを使用している人は多いですが、同じパスワードの使い回しをしていると、情報漏洩する危険性があります。また、同じパスワードに設定することで、情報漏洩したとき、全部のアプリでの、個人情報の漏洩リスクがとても高くなります。
よって、パスワードは個別に設定するようにしてください。パスワードは紙にメモしておくなど、スマホのメモ機能などは使わずに、保存しておくことをオススメします。
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このように、自分自身自身自身でもセキュリティ管理をすることは可能です。最低限、以下のように管理をするようにしてください。
銀行・証券会社の登録口座は1つにする。
クレジットカードの情報を登録した場合は、クレジットカードの会員サイトで、ログイン情報をチェックしたり、ログインがあった場合に、メールが届くように設定したりする。
アプリ自体にロックをかける。
公共のWi-Fiで家計簿アプリを使用しないようにする。
アプリやOSを最新バージョンに更新しておく。
SNSと連携しない。
パスワードの使い回しはしない。
家計簿を安心して管理可能なおススメアプリ
セキュリティ面から、安心して家計簿を管理することが可能なアプリを、ご説明していきます。
家計簿マネーフォワード
家計簿マネーフォワードアプリは、クレジットカードの使用明細から、家計簿を自動で作成することが可能です。グラフで支出をチェックすることが可能なので、見やすくなっています。また、銀行と連携して、証券情報などを無料で見ることも可能です。
更に、レシートを手記入することなく、スマホで写真を撮ることで、レシートの内容を自動で読み取り、内容が家計簿に反映されます。口座を登録すると、取引した明細を自動的に取得し、光熱費などカテゴリ分別もしてくれます。
通信には、256bit SSL暗号化通信を使用しているので、データはすべて暗号化されています。セキュリティ管理も問題なく、安心して使用することが可能です。
Moneytree
Moneytree(マネーツリー)アプリは、クレジットカードや口座を登録すると、取引した明細を自動的に取得してくれます。また、クレジットカード・銀行と連携しているので、口座の残高をチェックすることも可能です。クレジットカード明細もチェック可能なので、何にいくら使ったのかが、すぐに分かります。
通知機能として、クレジットカードなどの口座引き落とし日を、事前に教えてくれます。通知してくれることで、残高不足で引き落としができなかったなどの、トラブルを防ぐことが可能です。記入も、レシートを手記入することなく、スマホで写真を撮ることで、レシートの内容を自動で読み取り、内容が家計簿に反映されます。
アプリの安全性については、TRUSTe(プライバシー認証機構)を取得しているので、問題なく安心して使用可能です。
Zaim
Zaim(ザイム)アプリは、日本最大級のアプリで、800万ダウンロードされています。カテゴリが15種類に分けられているので、支出内容を細かくチェックすることが可能です。また、レシートを手記入することなく、スマホで写真を撮ることで、レシートの内容を自動で読み取り、内容が家計簿に反映されます。
クレジットカード・銀行と連携しているので、口座の残高や、使用明細をチェックすることも可能です。更に、家計簿機能以外にも、スーパーの特売情報を教えてくれたり、支出バランス診断を行ってくれたりしますので、機能が充実したアプリと言えます。
Dr、Wallet
Dr、Wallet(ドクターウォレット)アプリは、レシートをスマホのカメラで撮るだけで、データをアプリに反映させることが可能です。オペレーターが、手記入してくれるので、記入の手間がありません。また、1枚のレーシートを、複数のオペレーターが分割して記入するので、安全性は確保されます。
カテゴリも分類してくれるので、家計簿をチェックするときに、見やすくなっています。クレジットカードや口座を登録すると、取引した明細を自動的に取得してくれます。また、クレジットカード・銀行と連携しているので、口座の残高をチェックすることも可能です。
まとめ
ここでは、家計簿アプリの危険性、情報漏洩リスクや安全性・セキュリティについて解説しました。使うと便利な家計簿アプリですが、危険性を充分理解するようにしてください。ご解説した通り、オススメアプ