Wi-Fi認証エラーと表示される症状と原因
スマホやパソコンをWi-Fiに接続しようとしたら、「認証に問題あり」というエラーが表示されてWi-Fi接続できないことがあります。Wi-Fi接続できないときの症状にはいくつかありますが、「認証に問題あり」という認証エラーが出た時の原因と対処法についてまず最初は見ていきましょう。
Wi-Fi認証エラーと表示される症状
Wi-Fiに接続しようとしたときに、「認証に問題あり」といったエラーが表示されるときに出る症状には次のものがあります。
Wi-Fiに接続できない
まず最初はWi-Fiに接続できなくなります。パソコンでもスマホでも、Wi-Fi接続でインターネットを利用している人はたくさんいますが、認証エラーが原因で接続できなくなってしまうことがあります。
Wi-Fiに接続できなくなる時の症状はいろいろとあります。しかし、認証エラーが原因でWi-Fi接続できないときの症状の特徴としては「認証に問題」「保存済み」「IPアドレス取得中」「制限付きアクセス」といったエラーメッセージが表示されます。
「認証に問題」というエラーメッセージで接続できないのはわかりますが、設定を「保存済み」でエラーになるのはちょっと不思議な気もします。しかし、「認証に問題」「保存済み」といったメッセージが表示されてWi-Fiに接続できないときには、認証エラーという共通した原因があります。
Wi-Fi認証エラーと表示される原因
「認証に問題」「保存済み」といったエラーメッセージが表示されて、Wi-Fiに接続できないときに考えられる原因には次のものがあります。
デバイスに間違えたSSIDを記入している
スマホやパソコンのWi-Fi接続の設定で、間違えたSSIDを記入していることがあります。SSIDというのはWi-Fiのアクセスコツの名前のことで、スマホやパソコンにパスワードとともに記入しなくてはいけません。こちらを間違えて記入していると、Wi-Fiが認証エラーで接続できなくなります。
SSIDの記入については「Wi-Fi認証エラーと表示される時の対処法1「SSIDのチェック」」で詳しく解説するので、こちらをご覧ください。
SSIDのチェック
Wi-Fiの認証エラーが表示されて、Wi-Fiに接続できないときには、まず最初はSSIDをチェックしてみましょう。
SSID
SSIDとはWi-Fiルーターをスマホやパソコンに接続させるときに、スマホやパソコンがWi-Fiルーターを認識するのでの名前のようなもの、と考えるといいと思います。現在はWi-Fiを使った機器がたくさん登場しています。Wi-FiルーターもWi-Fiの電波が重なるところに複数台設置されていることも珍しくありません。
そんな時に、どのWi-Fiルーターに接続しているのかわかるように設定されているのがSSIDです。Wi-Fiルーターにパソコンやスマホを接続するときには、SSIDと通信を暗号化するのでの暗号化キーやパスワードを、デバイスに記入しなくてはいけません。
SSIDのチェック方法
Wi-Fiルーター側のSSIDと暗号化キー、パスワードはWi-Fiルーターに記載されています。Wi-Fiルーターをチェックしてみましょう。
パソコンでのチェック方法は次の通りです。Windows10ではWindows10の「設定」から「ネットワークとインターネット」>「Wi-Fi」と進みます。表示されているWi-Fi接続があればそちらを押します。するとWi-FiのSSIDをチェック可能です。
スマホではスマホの設定を開いて「Wi-Fi」をチェックしてみます。すると接続しているWi-Fiルーターが表示されているので、スマホに保存されているSSIDやWi-Fiに接続するのでのパスワードが正しいかチェックします。
スマホのチェック
Wi-Fiが認証エラーになり接続できないときの対処法には、スマホのチェックをする、という対処法もあります。
スマホを再起動
Wi-Fiの認証エラーが起きた時には、とりあえずいったんスマホの電源を切って再起動してみましょう。スマホの再起動で認証エラーが解除されて、接続可能なようになることがあります。スマホは長時間電源をつけっぱなしにして使い続けていると、内部にバグが蓄積していきます。
何かしらの理由でバグがWi-Fiの認証エラーを引き起こして接続を妨げる可能性があります。再起動することでバグをリセット可能なので認証エラーが解消されてWi-Fiに接続可能なようになることがあります。
無線接続情報をいったん消去する
スマホを再起動しても、Wi-Fiの認証エラーで接続できない場合には、Wi-Fiの接続情報をいったん消去してから、再度接続設定をして保存してみましょう。Wi-Fiの接続情報を消去する方法は次の通りです。まず最初はスマホの設定を開きます。
iPhoneもAndroidもスマホの設定アプリの上の方に「Wi-Fi」の項目があるのでそちらを開きます。すると現在スマホの周辺で接続可能なWi-Fiが表示されます。その中から接続しているWi-Fiを押します。
すると接続状況が表示されます。「消去」を押すとそのWi-Fi接続の設定が消去されます。もう1回Wi-FiルーターのSSIDとパスワードを記入して、再度接続設定を保存し直してみましょう。
Wi-Fiルーターのチェック
スマホだけではなく、Wi-Fiの認証エラーが出る時の対処法にはWi-Fiルーターの方のチェックもあります。こちらではWi-Fiルーターのチェック方法を見ていきましょう。
Wi-Fiルーターとモデムを再起動
まず最初はWi-Fiルーターとモデムを再起動してみましょう。Wi-Fiルーターとモデムの電源を入れなおすことは滅多にないと思います。しかし、Wi-Fiルーターとモデムも長時間接続し続けていると、内部にバグが溜まっていき、何かしらのエラーを起こすことがあります。再起動することでバグをリセットすると、Wi-Fiの認証エラーが改善することがあります。
再起動する方法はWi-Fiルーターとモデムの電源コードをいったん抜いて1分ほど放置しておきます。すると、完全に放電されて内部にたまったバグが完全に消えます。その後コードを入れてモデムとWi-Fiルーターを再起動させてから、認証エラーが改善されるかどうかチェックしてみましょう。
Wi-Fiルーターの配線をチェック
モデムやWi-Fiルーターの配線もチェックしてみましょう。ちゃんととケーブルを差し込んでいると思っていても、LANケーブルが抜けていることが原因で、Wi-Fiが認証エラーになることもあります。特にWi-Fiルーターとモデムの間のケーブルは、1回接続するとチェックすることがありません。
滅多に自然に抜けることはないはずですが、LANケーブルがちゃんとと接続しているかチェックしてみましょう。また電源コードもチェックしましょう。
接続可能台数を超えていないかチェック
Wi-Fiルーターには接続可能台数があります。市販されているWi-Fiルーターには使用可能人数が書いてありますが、接続可能台数は使用可能人数の3倍で設定されています。使用可能人数が3人と書いてあれば9台まで接続可能です。5人と書いてあれば15台まで接続可能になります。
接続可能台数を超えた分の端末は、同じWi-Fiルーターに同時接続することが可能でせん。「保存済み」と表示される場合には、設定は保存されていて問題はないけれども、接続可能台数を超えているために接続できない、ということもあります。
Wi-Fiルーターの接続可能台数を調べてみて、もしも接続可能台数を超えているようなら、端末の台数を減らすか、接続可能台数が多いWi-Fiルーターに買い替えましょう。
IoT家電も台数に入る
以前は問題なく接続できていたのに、最近になってWi-Fiの認証エラーが出るようになった、という場合には、スマートスピーカーやIoT家電を導入していないか考えてみましょう。IoT家電はWi-Fi接続することで、スマホやスマートスピーカーから操作可能なようになり、とても生活が便利になると話題になっています。
エアコンやライト、テレビをIoT化する家庭が多くなっています。エアコンやライトは電源のオンオフ、テレビもオンオフに加えてチャンネルを変えたり、音量を調節したりする程度なので、Wi-Fiの通信量は大したことはありません。パソコンやスマホに比べたら微々たる通信量と思います。
しかし、Wi-Fiルーターにとっては通信量がとても多いパソコンやスマホも、IoT家電も接続している1台のデバイスとしてカウントされます。Wi-Fiルーターの接続可能台数を増やさずに、スマートスピーカーやIoT家電を増やしていけば、Wi-Fiルーターに接続可能なデバイスの数はその分だけ少なくなります。
しかも電源をオフにしているときには、スマホやパソコンはWi-Fiにつなげなくてもいいのですが、IoT家電はオンの操作もWi-Fiから行うために、常時接続しておかなくてはいけません。IoT家電を増やしたときには、Wi-Fiルーターも接続可能台数が多いものに増設しましょう。
Wi-Fiの周波数帯のチェック
Wi-Fiが認証エラーになるときには、Wi-Fiルーターの周波数帯もチェックしてみましょう。Wi-Fiで一般的に使用されている周波数帯は2、4GHzと5GHzのどっちからです。周波数帯が合っていないと認証エラーで接続できないことがあるので注意しましょう。
スマホとWi-Fiルーターの規格が合っているか
認証エラーが出てしまい、ここまでご解説した対処法では解決できないときには、スマホとWi-Fiルーターの周波数帯の規格が合っているかどうかチェックしてみましょう。Wi-Fiの周波数帯は現在は5GHzが主流となっていて、2、4GHzは古い規格になっています。
ここ数年新規発売されているスマホのWi-Fiの規格は5GHzになっているので、Wi-Fiルーターが古くて周波数帯が2、4GHzの場合には接続できずに認証エラーになることがあります。SIMカードのデータ通信ができているのに、Wi-Fi接続が認証エラーでうまくいかない場合には、スマホの接続に問題はありません。周波数帯に問題がある可能性があります。
Wi-Fiルーターの周波数帯をチェックしてみて、2、4GHzのWi-Fiルーターを利用している場合には5GHzのWi-Fiルーターにしましょう。
自動判別のWi-Fiルーターもある
ただし、ちょっと前に発売されたプリンターなどのWi-Fi機器をまだ使用している場合、2、4GHzのWi-Fi接続でないと使用できない場合もあります。一方で新しく購入するWi-Fi機器は5GHzです。古くて2、4GHzの周波数帯と新しい5GHzの両方のデバイスを同時にWi-Fi接続したい場合には、周波数帯を自動で切り替えてくれるWi-Fiルーターも販売されています。
Wi-Fiには規格がありますが、Wi-Fiの規格名が「IEEE 802、11n」というものは、周波数帯の自動切換えが可能なものです。自動切換え可能なWi-Fiルーターを探すときには、こちらの規格名のものを選ぶといいと思います。