漫画の地球儀

【クジラの子らは砂上に歌う】第22話【ネタバレ】06巻【時の塔】

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ずおーーってのびてるねえ

どうなってんだよ

あれ…空へ続いてるぜ
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06巻より引用

砂刑暦93年8月18日

スィデラシア連合王国アモンロギア公領へと針路をとった泥クジラは海流ファレナの檻を抜けてから初めて流れ島に遭遇した

とめろ この島の進行を止めるのだ

天を穿つ塔…

前史文明の繁栄の結晶に違いない…世紀の大発見ぞ 

ロハリト

泥クジラは止めませんよ

ちっ

無印たちの話を聞いていたでしょう?一刻も早くあなたの国へ行かなくてはならないのです

印たちは今も命をこの島に奪われている だからできるだけ寄り道は…

念紋…?

どうやらこの世のニンゲンはすべて印と無印に分けられるようだな 余は印だ

まだ情念動とやらは使えぬが…ああこの残酷な船は砂海の礫珊瑚よりも貴重なこの超絶美少年の命を食っておるというのだ

…食われている余が寄り道をしてよいと言っておる なんの被害もないそなたが偉そうに何もかも決めるな

この偽の王

いいかげんにしなさいっ

い いたい放すのが

いいえわがままは許しませんっ

見ろよ スオウさまが喧嘩で勝ってるぞ

はじめて見た

ロハリン武器がないと弱いんだな

くそ…野蛮なサルどもが馬鹿にしおって…

あきらめぬぞ

砂の海で世界一の大発見をするのは余なのだ このロハリト・ノ・アモンロギアなのだ…


褐色女 地味~モンキー

船を出せ

流れ島に上陸するには長老会の許可がないと…いや今はスオウの許可かな とにかくスオウたちが偵察隊のメンバーを決めるから…

余はトボケザルの命令など聞かぬ
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06巻より引用

それをしまって

武器の大半は自警団に取られてしまったが銃は何丁か船に隠しておったのだ

わかったからしまってくださいって

そうだなそなたたちには必要ないな

印の短命の秘密を皆にばらされたくないだろうからな

…こんな脅しをしてくる人だったなんて…

近づくほど異様な存在感が増すな…

やはりただの建造物ではない 余は天空へ届く塔の謎を解き…

そして本国へ我が大発見を持ち帰る

暴れないで

…見ておれよ…

本当に…天まで届いてる…

これは…

廃墟…のようだな

泥が絡みついている…

偵察するぞ 先を行けジミ~モンキー

小鳥が来るのは何番目…赤子の声なら何番目 鈴の歌なら何番目 おわりがないなら後戻り…

き…貴様…こんな廃墟で何をしている財宝荒しか浮浪者か!?
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06巻より引用
…だ 大丈夫ですか とても衰弱してるように見えます

こら 

俺たちあの泥クジラって島からきたんだ 泥クジラに来て休みませんか?

島…?そんなもの見えん 

ほうっておいてくれ

俺はこの天辺に登らねばならん…

小鳥が来るのは何番目…鈴の歌なら何番目 赤子の声なら何番目…

お おい…天辺に何があるというのだ!?

ねえさま…かあさま

…だめだ頭がいかれておる

待ってください そんな身体で…頂上まで登るなんて無理です あんなに高いのに…

いや…行かねばならん…

父上 叔父上…

…小鳥が来るのは何番目…鈴の歌なら…

あ あの…その歌は何ですか?

…この歌は二人の姉が小さいころから歌ってくれた歌だ

赤毛の美しい姉だった 二人とも異国に嫁ぐことになっていた 母も異国から来たんだ

なっ…何だ!?

母は燃え盛る木の実のような赤い髪をして触れる者は二度と凍えることはない…そんな暖かさをたたえた人だった

そう…父は立派な王であったよ

彼の隣にはいつも影のように身体の大きな王の道化師が寄り添っていたんだ 彼は父の腹違いの弟でね

二人はどんな兄弟よりも固い絆で結ばれていた

溶け込んでくる 誰もが抱いている郷愁の感情のように

そう…もう一度…取り戻さなければならないんだ…

何を取り戻すというの?

時間だよ

この塔は時の塔という…

時の塔だと?

あの先に…「時を戻す」頂上がある

聞いたことがあるわ

小さいころ…ファレナの罪人の島と同じように…伝説や説話だと思っていた

時の塔のはなし 天に伸びて…永遠に見える塔の頂上までたどり着ければ自分の好きな時間に戻ることができるの

時間を遡ることができるのよ

そんなばかな

海の高さが変わらぬ…

ほんとうだ…さっきから登っているのに

登っても登っても ああ…たどり着けない

けれどやり遂げなければならないんだ

な なんだ…

美しい白い道だった 

作物に恵まれぬわが国は砂海の砂骨化石を特産物とし他国との交易を広げた

父が苦心して何年もかけて整備した交易のための道だった

その美しい道を鮮やかな刺青の黒い軍隊がやってきたんだ…不思議な死の力を使う兵士たち…

黒い船の国 名前のないあの国が…

数では勝っていたはずの我が国の兵たちは瞬く間にかの国の神秘の力の前に倒れていった

塔の牢獄に隠れていた母と姉たちは塔ごと燃やされた

最後まで父と俺を守ろうとした叔父の長い手足がねじり折られたのを見た

俺は黒い将軍に捕らえられ父は数日後処刑された

俺は一度は我が王家を裏切った家来によって牢から逃がされた

その時も国はまだ燃え続けていた

素朴で忍耐強い我が民たち 皆は…どうなってしまうのだろう

私はたった一人となり ただ寂れた異国を彷徨った

長い長い旅の途中で俺は時の塔の噂を聞いた

天まで届くその塔の頂上にたどり着くことができれば自分が望むように時を戻すことができると

何年も塔を追い求めた

そして俺はずっと登り続けている
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06巻より引用