漫画の地球儀

【名作】おすすめ国内ミステリー小説84選【推理】【名探偵】

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1、探偵ガリレオ

刑事と物理学助教授のコンビが謎の事件を解き明かしていくミステリーシリーズの第一作目です。

突然燃え上がる人の頭、池に浮かぶ金属のデスマスク、皮膚の一部と心臓が壊死した死体、など「ありえない」殺人事件を科学と推理の力で解き明かしていきます。短編で読みやすく、助教授の語る科学の知識にも興味を掻き立てられます。

3、倒錯のロンド

4、ある閉ざされた雪の山荘で

5、すべてがFになる THE PERFECT INSIDER

理系ミステリとして有名な第1作!

僕が好きなミステリー小説は森博嗣の「すべてがFになる」です。

大学教授の犀川とその生徒の西之園が天才として名高い真賀田四季の研究所を訪れ、事件に巻き込まれていくという話です。

最近では、アニメやドラマ化もされ、その映像を見たことがある方も多いと思います。

理系ミステリとして、随所に理系にはたまらない数学や工学の話が出てきて、一風変わった作品になっています。

捉えどころのない文章で、普通のミステリーに飽きた、という方におすすめの作品です。

やっと出てきたと思ったら……

印象に残っているシーンは、コンテナに殺された真賀田四季が花嫁姿で彩られて、運ばれてくるシーンです。

最初に読んだ時は、真賀田四季という人物はまさしくこの小説の重要人物だと思っていました。

しかし、登場してくる頻度も少なく、出てきたと思ったら殺されていました。

これが僕には衝撃的でした。

どうやって殺されたのか、すべてがFになるとうメッセージはいったいどういう意味なのか、考えながら読み進めていくのがとても面白かったです。

森博嗣先生は天才

すべてがFになる」は森博嗣の小説の中で最も有名な作品です。

10年以上も前に書かれた作品だと思いますが
、物語自体は色あせることなく、普通に読むことが出来ます。

それはとてもすごいことです。

時代を見越した設定や価値観をその当時に持っていた訳ですし、
この作品を読んで片っ端から、作者さんの小説を読み漁りました。

そのくらいの影響力はある作品です。

出てくる言葉は難しい部分はありますが、とても面白い作品です。ぜひ、一度手に取って読んでみてください。

8、向日葵の咲かない夏

9、殺しの双曲線

10、占星術殺人事件

日本の本格推理小説界の重鎮島田荘司のデビュー作です。

江戸川乱歩横溝正史など日本の本格推理小説の系統を引き継ぐ、
日本的な暗さややり切れなさに不可能不可解な残虐性のある犯罪の魅力、
そしてホームズしかりの名探偵の爽快さをまじえた傑作です。

昨今のミステリー系漫画でもオマージュされていることでも知名度はお分かりいただけると思います。

ここで登場する名探偵「御手洗潔」はシリーズ化され、
すでに20作以上の書籍があります。舞台もハリウッドや死海と世界に広がり、医療的なトリックも登場し読者を飽きさせません。

ライトなミステリーから少し気分を変えたい人におススメです。


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11、仮面山荘殺人事件

ガリレオシリーズで有名な東野圭吾さんの作品です。

結婚式の4日前に死んでしまった資産家令嬢の父親の山荘に8人の男女が集まっているところに、銀行強盗犯たちがやってきます。

8人の男女は山荘から逃げ出そうとしますが、失敗してしまいます。

そんな中、8人の男女中の1人が殺されてしまいます。

犯人は状況から考えて、銀行強盗ではなくことは明らか。

おそらく、この設定を聞いても、
目新しさは感じられないと思うけど、東野圭吾作品だけに平凡な感じでは終わりません。

ドキドキしながら、一気に読んでしまえます。

12、密室殺人ゲーム王手飛車取り

わったニックネームをもつ5人がネット上で推理ゲームをしています。

彼らはゲームをするために、殺人をしています。

絶対にあり得ない設定なのですが、
そこは、2004年に「葉桜の季節に君を想うということ」で第57回日本推理作家協会賞を受賞した歌野晶午さんの作品。

好みは別れるかもしれませんが、ミステリー作品らしいとも言えます。

ちなみに、2010年にこの作品の続編である「密室殺人ゲーム2.0」では、第10回本格ミステリ大賞を受賞しています。まずこちらを読んでから、続編を読むことをお勧めします。

13、眠りの牢獄

浦賀和宏さんの作品です。

妹を意識不明にした犯人を見つけ出すために、
兄が疑わしいと思う妹の友人3人を核シェルターに閉じ込めてしまいます。

小説には絵がありません。

文字で全てを感じるわけですが、
重要な登場人物に関連することで、びっくりするようなことが出てきます。

そうだと言われて、あっと思うのですが、目が開かれるような思いになりました。

ただし、カニバリズムを連想させるような内容があります。耐えられないという人は注意が必要。

14、十角館の殺人

綾辻行人さんのデビュー作であり、かつ、「館シリーズ」の第1作目です。「綾辻以降」という言葉が生まれたきっかけになったのもこの作品です。大分県にある10角形型の館がある島に、元ミステリー同好会の7人の会員が行き、そこで1週間過ごすことになりました。この島では彼らが行く半年前に、4人の人物が殺されています。そんな中で、連続殺人が始まります。この作品には大切な一文があるのですが、ぱっとそれが分かるところが素晴らしいです。日本の推理小説を考える時、やはり読んでおきたい一冊です。

15、イニシエーション・ラブ

イニシエーションラブは青春小説である

イニシエーションラブという小説は青春小説です。男女の付き合いの様子を詳細に描写した小説で主人公もどこか親近感がわくようなキャラなので、気づくと読書に没頭してしまうほど面白いです。時代設定が少し古いため若い人は想像しずらいかもしれませんが、固定電話で恋人とやりとりする描写などもありなんとも愛おしく感じます。ヒロインもとても可愛く、話にのめり込んでいくとこの二人は末永く幸せになってほしいと応援する気持ちが芽生えるほどです。

イニシエーションラブはミステリーである

イニシエーションラブが紹介されるときよく目にするもの「最後の1行でどんでん返しが起こる」という広告です。途中まで読んでいくところでは、その恋愛物語の描写が素晴らしくその広告自体忘れてしまうほどかもしれません。この小説は大きく2つの章に分かれています。この2つに分かれているということが自然に作られているので違和感はないですが、この構造は2度目3度目と読んでみるとその意味が分かるようになっています。1回目に読んだ時の感想と2回目に読んだ時の感想がここまで変わる小説は他にない。

結論、イニシエーションラブとは

イニシエーションラブはこのように青春小説でありながら、ミステリー小説でもあるという珍しい作品です。特に1回目よんだ時は普通の青春小説だったのに、2回目読み始めるとなんとミステリー小説に変わります。そのくらいの衝撃があります。「どんでん返し」があるということで初めから疑った読み方をすると、この作品の面白さが削られてしまうかもしれません。先入観を持たず期待しすぎることなく、肩の力を抜いてリラックスして読むのが一番良いと言えます。

16、儚い羊たちの祝宴

米澤穂信さんの作品です。5作品からなる短編集なのですが、少しずつ話はつながっています。帯にも書かれていたことですが、各編ともに最後の一文にぎゅっと感じるものがあります。淡々とした語りですが、続きを早くと思わせます。もしかしたらミステリーというよりホラー作品なのかもしれません。とはいえ、大正か、昭和初期頃の優雅な上流階級のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」をめぐる物語、惹きつけられる要素はたくさんありました。

17、連続殺人鬼 カエル男

埼玉県警捜査一課の若手刑事、小手川和也と渡瀬班長が稚拙で異様な行動をする犯人を追いかけていく小説です。
サイコスリラーが好きな方には堪らない本格派ミステリーです。
特に、カエルを虐めて殺めるように人殺しを行う連続殺人鬼カエル男が平仮名で恐ろしい台詞を口ずさんでいる場面は印象的です。
また、心神喪失者の行為は罰しないと言われる刑法39条1項の在り方を訴えかけているような作風です。恐いのにページを捲りたくなる悪寒と興味が共存する面白い小説になっています。

18、異邦の騎士

本格派推理が楽しめる御手洗シリーズの他作品の続きのような小説です。シリーズを読んでいないとわからないような人間関係のヒントが紐解かれていたり、石岡と良子の恋愛関係が切なく描かれていたりするお話です。2人の愛の行方を見守るのもまた一興で、特に少女漫画好きの方はハマると思います。煮詰まってしまう程の純愛だからです。
また、ミステリーと言うよりもSF漫画と言った要素が強い作品です。読み進めて行く内に色々な事がわかってくるので恐い部分もありますが、大変面白い小説になっています。

19、殺戮にいたる病

殺人犯蒲生稔とその母親雅子、元刑事樋口の3視点から描かれた小説です。

始めの文章から興味が湧き、読みやすい作風になっています。正にサスペンスと言った小説です。

トリックの技巧が素晴らしく、6件の殺人と1件の殺人未遂を犯した犯人の心情がリアルで恐ろしいです。

実際に自分が置かれた状況がこうだったらと想像してしまう場面もあります。

猟奇的な殺人ですが、日常生活で似たような事を感じる時がある人も多いような犯人の想いが書き現されています。

グロテスクな描写もある程、異様な性癖による殺人ストーリーです。色んな意味で驚かされる結末になるので楽しんで読めます。

20、七回死んだ男

西澤保彦「七回死んだ男」がスゴ過ぎる

SFでありながらミステリー

基本的にミステリーとSFは相容れないモノということが出来ます。

SF設定だと本当にもう何でもアリになってしまうので
普通に考えるとミステリーとして物語が成立することはないのですが、
西澤さんのスゴイ所はミステリーとSFを見事に融合してしまった所もあります。

「7回死んだ男」は反復落し穴と言う不思議な時間軸を生きる少年探偵が
主人公のミステリーで何度も時間が巻き戻り殺人を阻止しようと孤立奮闘する物語です。

ありえない設定ですが、スンナリと設定を飲み込み物語を楽しむことが出来るのは作者の力量と言えます。

キャラクターの魅力

主人公の久太郎は16歳の高校生でありながら
人とは異なる時間軸で生きていて不意に時間が反復するという特異体質です。

同じ1日を7回繰り返し1回目から6回目まではリセットされ7回目が改訂版として人々の記憶に残るという設定です。

自分の意思ではどうしようもない体質ゆえに
実年齢は30歳ほどで思考も見た目も老けているというのが面白い。

いろいろ達観している部分もあり、そうかと思うと年相応な部分もありそのアンバランスな所が魅力と言えます。

後味がいいミステリー

多くのミステリーは殺人事件が起こります。

名探偵はその後活躍するので最後に犯人が分かり事件を解決してもどこか後味の悪さが残るものです。

最近は日常の不思議を扱ったライト系のミステリーも
増えてきましたがそれだとどうしても迫力に欠ける部分があります。

でもこの7回死んだ男は殺人事件は起こるけど、
主人公の特異体質故に非常に後味のいいミステリーです

途中はハラハラドキドキしますがラストはスッキリ平和的解決なので楽しく読めます。

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21、ハサミ男

連続猟奇殺人犯ハサミ男が殺してもいない3人目の犠牲者の登場に疑問を感じ、模倣犯の殺害理由を知るために奔走する小説です。

東京に住む女子高生がハサミを使った犯行で衝撃的な殺され方をされています。

また、ハサミ男は肥満で出版社のアルバイトをしており、自殺願望を持つ若者です。

医師に依頼されて3番目の犠牲者を殺めた真犯人を探ろうとする所に面白さを感じます。

スリードに翻弄される部分があったり、犯人の動機が理解し難いような物だったりして発想力や新しい考え方を学べる小説になっています。

22、ダレカガナカニイル・・・

教祖吉野桃紅の焼死事件から始まるミステリー小説です。

主人公西岡の頭の中に亡くなった吉野桃紅の声が聞こえてきて、
自分がおかしいのではないかと思いながらストーリーが展開して行きます。

声だけではなく、味覚や視覚までも吉野桃紅に支配され、
精神科に通ったりする程の不思議な現象が起きます。

謎が謎を呼ぶお話なので、見ていて面白い部分もあります。

最終的には切ない悲劇を題材にした作品だとわかるので、涙活にはさピッタリの小説です。

24、葉桜の季節に君を想うということ

25、世界の終わり、あるいは始まり

新本格の異端児・歌野昌午が放つ、マルチエンド型ミステリー

ゲームの世界ではマルチエンディングというのは特に珍しくはないのですが

基本的にはひとつの筋にそって結末まで進んでいく小説の世界では珍しいものです。

過去にゲームブックが流行ったことがありましたが、
そういう選択肢を選ぶような形式であれば納得ですが、この小説はあくまで一本の筋で物語を読んでいきます。

その中であらゆる可能性を追っていくうち、あらゆるバッドエンドが思い浮かび……。

ぞっとする妄想の展開と、そこから一旦現実に戻って事件を追って行き、また妄想に気がつけば入っている。

その繰り返しを経てやがて見えてくる真実は、きっとあなたをあっと驚かせることでしょう。

丁寧に描かれる、事件後の犯人の家族がどのような苦境に陥るか……

ミステリー小説を読んでいると、いつも物足りなく思うことがあります。

それは ”これほど大きな事件を起こした犯人は、その後どうなるのか” ということです。

この小説はそんな不満に真っ向から答えてくれました。

恐らく神戸で起こった少年事件の家族をモチーフに描かれたものだと思いますが、事件を起こした少年と、その家族が世間やマスコミからどのようにバッシングを受け、どのようにそこから逃れていくかをリアルに丁寧に描いています。
そのくだりだけでもこの本を読む価値があると言えます。

シリアスな中に、クスッと笑えるユーモアも

もしも自分の息子が殺人犯だったら?!
それに悩む親の苦悩がこの小説の基調にあります。
そんな主人公の前に同じ年齢の息子をもつ会社の同僚は、こんな悩みをこぼします。
「最近息子の部屋からハードなエロ本が見つかったんだよ。どうしたらいいだろう」
かたや息子のエロ本を発見して悩んでおり、その悩みを相談した相手は自分の息子が殺人犯かも知れないということに悩んでいる。
エロ本を発見した親はそれはそれで深刻に悩んでいるのですが、それがクスリと笑えるくらい軽い悩みに見えてくる構図は、なかなかのユーモアと言えます。

ミステリーの枠を超えた、意欲的な実験小説ともとれる作品ですが、ミステリーを読み飽きた方や、刺激的な小説を求める方にはおすすめできる作品です。


27、アヒルと鴨のコインロッカー

伊坂幸太郎先生の本は、いつもいい意味で驚かされる仕様となってて、今回もそれを裏切らない「最後の真実」がありました。伏線回収に定評のある伊坂先生だからこその一冊だと思います。

28、マリオネットの罠

32、折れた竜骨

33、神様ゲーム

神様ゲーム (講談社文庫)

神様ゲーム (講談社文庫)

メルカトル鮎シリーズの作者さんが子供向け執筆された作品。いやいやどこが子供向け!?と声が出てしまうほどに、しっかりと麻耶節の効いた、中々にえぐい内容の本格ミステリでした。

これを子供は本当に推理できるのか!?僕には判りませんが、大人でも満足できる内容間違いなしです。タイトルが全てを物語り、そこに終結していく流れは鳥肌ものです。


35、告白

圧倒的な序盤中盤

学校の先生が教室のみんなの前で話し始めることから物語がスタートし、そこからだんだんと不穏な空気に……。そしてそこで語られるのは、彼女自身の子供の死に関する重大な事実。「このクラスの中に犯人がいる」
そして、そのために彼女はある復讐の種をまいていたのでした。これは最初の数十ページのお話ですが、初っ端からものすごい勢いで物語に引き込まれます。そして、ページが進むにつれ、様々なことが明らかに……。

複雑に絡み合う人間関係

湊かなえさんの作品は、綿密なストーリー構成でページが進むにつれほんの少しずつ明らかになっていく事実と、その背後にある人間関係が一番の魅力だと思います。序盤から中盤にかけては特に、その内容が非常に深く、複雑でありながらわかりやすく、そして一気に読めてしまうというミステリーの最高傑作だと思います。ただ反面中盤以降の展開は普通に面白いのですが、序盤と比べると若干勢いが落ち着いた感じがしてしまうかもしれません。

最後の最後に……

サイコパスともいえる異常な性質を持った男の子、先生の嘘に振り回された少年。明るく理想に向かって突き進む教師、その誰もが魅力的で、そして彼らの織り成す物語は最後に一つの形となって収束に向かいます。
しかし、それは仕掛けた本人にとっての最悪の形で終わりを迎えてしまいます。それを因果応報と呼ぶべきなのか、それとも悲しい運命のいたずらとも言うべきことなのかはわかりません。それでも、そのどんでん返しは一見の価値がある作品です。

37、双頭の悪魔

38、そして扉が閉ざされた

40、噂

41、青の炎

42、リラ荘殺人事件

43、アリス・ミラー城 殺人事件

題名のとおり、アリス・ミラー城で起こった殺人事件を解き進めていくミステリー小説である。登場人物はどれも個性的で特徴があり面白く、あまり謎解きが苦手な私でも楽しめたほど事件の謎解きがわかりやすく説明されている。最後に思いもよらない大どんでん返しが待っており、犯人を知ったうえでまた最初から読みたくなる作品です。

45、容疑者Xの献身

悲しい動機に心揺さぶられる

隣人の殺人に加担・・・序盤からドラマチックな展開

容疑者Xの献身』は日本を代表するミステリー作品と言っても過言ではない、作家、東野圭吾さんの代表作です。ある日、発作的に殺人を犯してしまった花岡母娘。緊張が走る殺人現場に現れた救世主は隣の部屋に住む中年男、湯川。教師であり研究者でもあった湯川は、母娘の殺人の隠ぺいに協力すると言い出します。平凡な生活を送っていた花岡母娘と湯川の描写が一変し、思わぬ殺人事件の発生で、序盤からの急展開に、読者はぐいぐい引き込まれていきます。私が衝撃を受けたのは、殺人現場を隠そうとした花岡母娘に対し、冷静に状況を見抜いた湯川の態度。どこにでもいそうな冴えない中年男に見えた隣人の、ただならぬ観察眼が、事件の幕開けに相応しい緊張感をもたらしています。

前代未聞のトリックに、読者は騙される

この作品の面白さは、終盤までトリックが明かされないことは勿論、読者に推理する隙を与えない、構成の工夫にあります。
遺体が見つかり、警察からマークされる花岡母娘ですが、なぜか捜査が行き詰まります。怪しいと思われており、実際に殺人を犯しているのに決め手に欠ける。その状況が淡々と描かれます。湯川が仕組んだトリックに、読者も騙されてしまう。ミステリー小説の醍醐味とも言えるトリックの面白さです。
そして終盤に明かされる衝撃のトリックに、筆者は唖然とさせられました。まさに前代未聞、「そんなこと、思いつくの!?」と驚かされるトリックでした。これを一瞬で思いついた湯川というキャラクターの冷静ぶりに、またもやビックリ。ここまで来ると湯川が冴えないおじさんには思えなくなります。

美しくも悲しい動機に、涙するラスト。

なぜそこまでして湯川は花岡母娘をかばうのか?花岡母娘にも、読み手にも想像さえできなかった動機。冷静な湯川のキャラクターからは想像もできない秘めた想いが、読み手の感情を揺さぶります。この動機あってこその巧妙なトリックでもあります。この事件に至るまでの湯川の描写が、切ない。「そんなこと、本当にできるの?」と思わずにはいられないトリックですが、そこに説得力を持たせる東野圭吾さんの文章力に拍手を送らずにはいられません。罪を犯した花岡母娘と、湯川ですが、最後まで彼らを憎むことはできず、悲しい余韻を残したラストです。ミステリー小説でありながら、純文学のような美しさを兼ね揃えた作品。未読の方にはぜひお勧めしたい一冊です。

46、星降り山荘の殺人

47、頼子のために

49、盤上の敵

50、火車

宮部 みゆきと山本周五郎賞受賞作品・「火車

火車」を生み出した作者の作風、

宮部 みゆきといえば、時代物の好きな人にはNHKの大河「草燃える」でもお馴染みになりましたね。 そんな彼女はその後には女性のミステリー作家として不動の地位を確保しています。 テレビや映画にもなった「火車」をはじめ、「模倣犯」や「本所深川ふしぎ草紙」など現代物から江戸期の風俗を交えた作品には定評がありますね。 そう言えば彼女は東京深川の生まれでチャキチャキの江戸っ子でも有り、それに両親とも江戸っ子で根っからの職人らしいのです。 そんな事で職人の父親から、落語や講談の怪談噺(はなし)を聞かされ育ったといわれてます。 又、時代物も好きで特に一家大河ドラマを観て、自分もファンになり、特に中学自分から小説らしいものを書くことに興味を持ったと言われていますし、又、現代物にも興味をもつようになり模倣犯や「火車」の名作を描くようになったのでしょう。

火車」のあらすじと展開

犯人確保時に負った傷のために休職を余儀なくされていた本間俊介刑事は、そんな彼の元に亡き妻の千鶴子の親戚で、銀行員の栗坂和也が意外な事を頼み込むことになる。 其れは、突然の理由もなく失踪してしまった和也の婚約者である関根彰子という女性をを探し出して欲しいと頼み込むのである。 ところが彼の話によれば関根彰子という女性は何故か自己破産経験者であることが判ったのである。 勿論、当の本間刑事は本職の刑事ながらも休職中で警察手帳も持っていなかったので、雑誌記者と偽って捜査を開始することになる。 彰子の履歴書を見た本間は、その写真を見て彼女の余りの美貌に驚くのであるが、其の美しさの中に何処か清楚な雰囲気が漂っていた彼女であったが。 しかし、次に彰子の自己破産の原因を突き止めていくと、彼女ははOLとして会社勤めの傍らサイドワークとして水商売に身を挺していたことが判り而も、容貌の特徴は大きな八重歯だという。 本間は彼女の美貌、性格其れに素行からしても、夜の仕事には染まらないであろうし、どうも彼女の生き方が一致しないと考えていたのであったが・・。

火車」を読んだ感想

元より休職中の刑事が遠縁の男に頼まれて行方不明になっている彼の婚約者の女性を捜すことになったのだが。 彼女は自らの意思で失踪したようであり、而も、完全に足取りを消し、自分の存在を消したのだが、彼女は何故そうしたのか、彼女は一体何者なのか・・?、謎を解く鍵は、カード会社の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていたのでした。 即ち、「火車」はカシャと読んでいるようですが、文字通り借金地獄による火の車のイメージャが沸々と湧いてくるのです。 此れは余りにも現代社会の特殊な金融社会を写し取っているミステリーなのです。 此のようなことで「火車」というミステリーは最後まで犯人が物語上に登場しないという稀有な小説でも有り、即ち、ミステリー的には極めて大胆な手法を使った空前の作品で、宮部みゆきらしい本領が此処に出ているのです。 其れに、ラストシーンに限って言えば、最早これ以上ないのではないかと思えるほど格好いい終わり方をしていて。最後の1行まで楽しめた稀有な傑作ともい言えるでしょう


51、朝が来る

不妊治療を続けても子供を授からずに養子を迎えた夫婦、中学生で出産した女性が織りなすミステリー小説。
不妊治療のつらさ、ママ友付き合いの難しさという現代社会の悩みから、命を育むことまで、多くの考えさせれるテーマが詰まっています。
ミステリーですが、感動もあり、女性の心理が細かく描写されています。

52、黒猫の遊歩あるいは美学講義

森晶麿が書くミステリー小説。
若くして大学教授になった「黒猫」とその「付き人」さまざまな謎に美しい答えを出していく話。
エドガー・アラン・ポー」の作品になぞらえて話が進んでいくのですが、とてもきれいな構成で、すらすらと読めます。
「黒猫」と「付き人」のキャラクターがとても魅力的な所も楽しく読ませてくれます。

53、奇面館の殺人

綾辻行人さんの「館シリーズ」の一冊です。登場人物のほとんどが仮面をつけているという奇怪な状況下でのミステリーです。会話が多くさらさらと読めます。不幸な殺人事件はおきますが、読後の嫌な感じはあんまりなく、ミステリーを楽しめるところも好きです。

54、花の鎖

湊かなえさんのミステリー小説です。

ある町の商店街の和菓子屋さんで売っている「きんつば」そして「花」がキーワードとなりそれぞれ3人の女性のお話です。

関係のないと思われる3人の女性ですが、最後に近づくにつれアッと声を出さずにはいられない。おススメです。

55、名もなき毒

連続毒殺事件をめぐるミステリー小説なのですが、毒と言うのは人の体を死に向かわせるものでなくて、人の心を蝕むもののことを本当の毒というのではないか、と考えさせられます。自分の中にもあるであろう毒を感じ、じわっと、心に恐怖や嫌悪が沁み込んでくるような怖さのある小説でした。

56、ピース

とある連続殺人事件の謎を紐解いていくミステリー物語。

何ともありきたりな事件、その根底には永く研ぎ澄まされた狂気が潜んでいました。

タイトルと表紙絵の意味が物語後半につれて明らかになっていくのが魅力です。

57、邪馬台国はどこですか?

歴史上の謎を作者独自の視点で謎解いていくミステリーです。

歴史上謎とされてきた邪馬台国の場所から聖徳太子の正体まで、
意外な視点からその謎を解き明かしていくのですが、どの推理もなるほどなと納得できてしまいます。

もちろんノンフィクションですので実際に歴史上のこうした謎が解明されたわけではありませんが、歴史に疎い私でも非常に楽しめた作品でした。


58、ハナシがちがう!―笑酔亭梅寿謎解噺

落語を題材にした推理小説です。

無理やり弟子入りさせられた不良少年と見栄っ張りな師匠が主な登場人物で、
落語家達の間で起こる様々な事件を落語の題目を元にひらめき解決していきます。

落語のあらすじは説明してくれるため分からなくても楽しめて、落語好きならよりいっそう楽しめる作品です。

59、化学探偵Mr・キュリー

タイトルに探偵とついているものの、主人公のMR.キュリーは、ただの化学を担当とする大学の教授。

新人大学事務員に振り回されて、化学の力で学生たちのちょっとした事件などを解決するというミステリー小説です。

60、罪の声

昭和の日本を揺るがした「グリコ・森永事件」の裏側をフィクションで構築したミステリーです。あくまでフィクションなのですが事実とフィクションのどちらもが丁寧に描き込まれていて、読み進めると一歩一歩事件の核心に近づいていくような興奮を感じます。

61、悪意

東野圭吾の加賀恭一郎シリーズの一作です。人気作家が殺された。そして、犯人は逮捕される。しかし、動機は語らない。その動機とは何なのか。何が「悪意」なのか、分かった時に私は鳥肌が立ちました。そして、この人は最高のミステリー作家だと思いました。たくさんある東野作品でも屈指の小説だと思います。

62、笑う怪獣

笑う怪獣 ミステリ劇場

笑う怪獣 ミステリ劇場

怪獣やヒーロー、幽霊など、トンデモ設定が出てくるミステリー小説です。しかしだからといって解決はトンデモというわけではなく、むしろ論理的な解決がなされます。普通ではない世界観を舞台にしながらも、解決自体は合理的であるというところが魅力的だと言えます。

63、サイン会はいかが?

書店で働くアルバイト店員が店内で起こる謎を鮮やかに推理していくミステリーです。
舞台が書店なので謎といっても注文を受けたはずの本が予約されていなかった、サイン会を控えて送られてきた暗号の書かれた手紙の謎を解くというような警察の介入しない事件ばかりです。ともすれば見逃してしまうような日常の些細な謎が鮮やかに解かれた時には優しい気持ちになれる、そんなストーリーです。

64、0番目の事件簿

0番目の事件簿

0番目の事件簿

有栖川有栖綾辻行人法月綸太郎我孫子武丸など人気作家11人のデビュー前の作品を収録したものです。アマチュア時代ゆえに今と違って荒削りなところはありますが、それぞれの味というか特徴がすでに出ており、作家たちが当時の作品について言及しているので、ファンだけでなく小説家志望の人にもオススメです。

65、プラスマイナスゼロ

(P[わ]1-1)プラスマイナスゼロ (ポプラ文庫ピュアフル)

(P[わ]1-1)プラスマイナスゼロ (ポプラ文庫ピュアフル)

ありえないほど運が悪いお嬢様のテンコ、不良娘のユーリ、「歩く平均値」の異名を持つミサキの三人が織り成す青春ミステリーです。
異なる性格なのに妙に馬が合う三人の関係性が心地良く、青春もの好きにもオススメの作品です。

66、4ページミステリー

4ページミステリー (双葉文庫)

4ページミステリー (双葉文庫)

タイトルどおりたった4ページで終わるミステリー短編が計60篇収録されている小説です。短いからと言って侮るなかれ、そのクオリティは高く、長編でも通じそうなアイデアも多数登場します。短くてもおもしろい、そんな作品がたくさん詰まっています。

67、アリス殺し

大学生の主人公は、よく不思議の国のアリスの世界の夢を見る。ただの夢だと思い込んでいたが、両方の世界で殺人事件が起こり、この夢は現実の世界と繋がっていることが判明する。どちらの世界が本物なのか、アリスの世界で登場するキャラクターは現実の世界では一体誰なのか。ハラハラドキドキでき、不思議の国のアリスの世界も楽しめる本格ミステリー作品です。

68、理由(わけ)あって冬に出る

人気推理作家、似鳥鶏の学園ミステリィです。「僕」こと美術部の葉山くんが、演劇部の柳瀬さんや文芸部の伊神先輩など個性的な面々に振り回されながら学園内で起きた謎を解決していきます。登場人物たちのコミカルなやりとりと本格的なミステリィ両方楽しめる作品です。

69、マリアビートル

伊坂幸太郎の殺し屋シリーズ第2段。息子の復讐のために悪魔のような中学生を追って新幹線に乗り込んだ父親。同じ新幹線に乗り込んだ殺し屋の兄弟。全ての人間が徐々に交わっていく、スピード感溢れる爽快ミステリー!

70、古城駅の奥の奥

古城駅の奥の奥 (講談社文庫)

古城駅の奥の奥 (講談社文庫)

人気ミステリー作家の山口雅也が少年少女向けに書いたジュヴナイル小説です。吸血鬼に憧れる少年とその叔父が、改築が決まった東京駅で起こる殺人事件に巻き込まれていきます。舞台である東京駅の蘊蓄や詳細な構内図が楽しく、大人でも楽しめる昔懐かしい雰囲気が漂う少年探偵小説になっています。

71、仮面舞踏会

仮面舞踏会 (角川文庫―金田一耕助ファイル)

仮面舞踏会 (角川文庫―金田一耕助ファイル)

現代にも起こりそうな電脳世界を通じての殺人事件がテーマです。舞台はチャットやフォーラムと二昔前のネット世界なのだけど、現在のSNSやブログそのまま、その関わりを殺人事件として仕立てていて、今読んでも古臭さはまったくないです。

72、雨月荘殺人事件

小説の流れそのものより、弁護士としての資格も持っている作者さんの、実際の事件が起きた時をそのまま文書にしたような流れが、非常に興味深いミステリです。
裁判に実際に利用される調書など、普段の小説だけでは見ることがないものが載せられており、珍しいミステリとして一見の価値ありです。

73、犬神家の一族

昭和を代表する有名な金田一幸助シリーズの一つ、犬神家の一族です。お金持ちの犬神家で珠代という美しい養女をめぐり、犬神家先代の孫たちが次々と殺害されていくおぞましい話です。時代設定が現代に比べる古くささはあるけど素晴らしい名作。

74、絃の聖域

伊集院大介シリーズの第1作目。
推理小説でありながら、複雑な人間関係、そして愛への執着と美しさが凝縮されている作品です。人間が本来持つべき感情と思考が合わさり、そしてそれが巻き起こす悲劇。
文句なしに傑作と呼ぶに相応しい作品です。

75、メルカトルと美袋のための殺人

「解決できない事件はない」と自信に満ち溢れる横暴探偵メルカトル鮎と、事件に愛され過ぎた男・作家の美袋三条が織り成す、非道推理中編集。

普段のメルカトルシリーズとは助主役が違い、既存のファンは戸惑うかも知れないけれど、中編ゆえのテンポの良さと、普段以上の横暴探偵、そして余りにも事件を起こし・事件に愛され・探偵に非道な扱いをされる不憫助手を見る事が出来るので、いつも通りの読後感を味わえると思います。
勿論、初めてシリーズを読む人にも「メルカトル鮎」がどのような人物か、とても良く判る最高の一冊です

76、六番目の小夜子

六番目の小夜子(新潮文庫)

六番目の小夜子(新潮文庫)

NHKでもドラマ化された恩田陸の名作です。物語はミステリー×ファンタジー×学園物の三本柱となっており、独特の世界観が広がっています。小夜子伝説のある高校へサヨコという名前の不思議な転校生がやって来て、学園の中で様々な怪奇現象が起こって行きます。学園という出さされた空間だからこそ生まれる独特の不思議な世界観に、本をめくる手が止まらなくなります。

77、どんどん橋、落ちた 綾辻行人

館シリーズ」で有名な綾辻先生の 超難問 犯人当て短編集。

既存の探偵と助手が進める話とは少しだけ違い、読者がその超難問に挑んでゆくという作品だけど、超難問と謳っているだけあり、全くわかりません。

トリックに心当たりがあろうと犯人がわからない、犯人に覚えがあってもトリックが判らないと、探偵とはこんなにも頭を使っているのかと再確認する作品でもあります。

5本の短編が入っていますが、僕は表題作が特に難しくて好きです。

78、冷たい校舎の時は止まる

冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)

冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)

直木賞作家辻村深月先生のデビュー作。
暑い夏だからこそ、寒々しい雪の中のミステリーへと飛び込んでみてはいかがでしょうか。凍りつく校舎に閉じ込められた8人の高校生。過去に、将来にもがく彼らの辛い現実を突きつけられるからこそ、読み終わった後の一筋の光が明るく輝く一冊です。

79、ルームメイト

ルームメイト (中公文庫)

ルームメイト (中公文庫)

些細な理由で始めたルームシェアから、不可解な事件に巻き込まれていく主人公の物語です。
ルームシェアが身近になった今の時代、初めから人を疑ってかかるのも嫌ですが、自分にも起こりうるかもと思わせるぞっとするストーリー。

80、切り裂きジャック百年の孤独

島田荘司先生が描く、かつてイギリスで起こった「切り裂きジャック」事件と同様の残虐な殺害事件の話。著者ならではの切り裂きジャック事件への考察が見られて興味深い。名探偵・御手洗潔を思わせるキャラクターの登場も面白いところである。

81、電脳山荘殺人事件

金田一少年の事件簿』のノベライズ版。ハンドルネームでしかお互いのことを知らないオフ会のメンバーが連続殺人事件に巻き込まれていく。特異な空間だから起こりうるトリックは見事。インターネットが普及する前に書かれた作品であることを考えるとより興味深いです。

82、消失!

消失! (講談社文庫)

消失! (講談社文庫)

赤毛の被害者を巡って展開される3つの事件。それらは意外なつながりを持っていた。様々な伏線が絡み合う事件は、「こんなのありか!?」と思わされる真相に繋がっていく。意外性を求めたい人にはぴったりのミステリー小説です

83、魍魎の匣

魍魎の匣(1)【電子百鬼夜行】

魍魎の匣(1)【電子百鬼夜行】

探偵役「京極堂」の過去にまで触れた作品です。

前作から読んでいた読者は、「それが知りたかった!」となるに違いない。

真相に迫っていくにつれ「函の少女が欲しかった」という言葉に、幾度も背筋が凍る思いをさせられました。

直接的なグロ描写などはなくて、心理に訴えかけてくるような恐ろしさで、読後にもやもやと心が重くなります。またそれが、京極夏彦作品の良さでもあると思う。

84、ジェノサイド 高野和明

かなりの長編だけど、京極先生とはまた違うタイプの作品です。

かなりギッチりと詰まった情報量が、とにかく読み応えあります。

死んだ父親から手紙が送られて来た、というそこそこ使い古された始まりにも関わらず、こんな着地点か!という驚きと、そこに至るまでの、ある種のヒューマンドラマが素晴らしい。

これは二度三度読み直すタイプの本だと思います。

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